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渋滞の多い市街地では・・・ ]
信号待ちを繰り返し、しかも流れも悪い中、今回始めての試乗となったネイキッドからの最初の印象は 予想もしていなかった余裕というものを感じることができたこと・・・・・
今回の試乗は 時間も渋滞のピーク時ということもあって、思うようには走行することも出来ず、しかも周りは薄暗くなってくるといった状況でもあったので、音楽を聴きながらその気分を紛らわしていたのですが、軽自動車に乗っているということを忘れてしまった瞬間がありました。
このネイキッドでお話しをする時に多くのお客様から 「これも軽自動車ですか・・・?」 と、よく尋ねられます。その時には
もちろん軽自動車ですよとお答えはしていたのですが、その当り前だと思っていた私も同じような感覚になってしまっていたのです。
ボディーの規格では間違いなく軽自動車で他の車種と比べても寸法では同じはずなのに、どうしてそう思ってしまったんでしょうか?
身長168cmの私が運転席のシートを一番後ろまで下げてもリヤの足元には十分なスペースが出来るし、その状態だと今度はハンドルまで手が届かないといった状態で実に空間が広く作られています。ボンネットもハッキリと確認できるほど運転席からの前方視界もよく、このようなクルマ作りが軽自動車なのにそれ以上のものに見えてしまうのでしょうね。
渋滞の多い中を使用することが多い場合には ネイキッドのように室内空間に余裕があるタイプを選ぶといいかもしれません。 |
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信号も少ない郊外をクルージング・・・ ]
搭載されているエンジンは EF−VE型58馬力の3気筒ツインカムNAエンジン。
このエンジンは同じくミラジーノにも搭載されていて、これまでたくさんの同エンジンを搭載したクルマを販売、メンテナンスしてきましたが、実に良く出来たエンジンですよね。
50km/h走行時で約2200回転、60km/hでも約2500回転。低速域から中速域にかけてとってもマイルドな味付けをされたエンジンで、ターボ車のような強烈な加速は味わえないことは当然なんですが、実に粘りのある走行を可能にしてくれるエンジンです。
このエリアでは 平均60km/h〜70km/hで走行をしていると思われますが、ここでのキックダウンにもスムーズに反応してくれるし、アクセルを踏み込んでからのタイムラグもなく十分なトルクを感じながらの加速をしていってくれます。キックダウンをした時にエンジンの音だけがうるさくて思ったほどの加速をしないといった軽自動車によくあることもなく、ノンターボエンジンにしては実に反応のいいエンジンではないでしょうか。
いつもであれば、この道はひたすら緑の風景が続いていて気分的にも快適に時には窓を開けて新鮮な空気を感じながら走っているのですが、今回はもうすでに周りは真っ暗。所々に民家から漏れる光はあるのですが、逆にこの環境がいつもとは違ったものを感じさせてくれました。
この状況になると昼間とは違い周囲の音に対して敏感になっている自分があったのですが、エンジン音やタイヤノイズなどが心地よい効果音のように感じられて、音や振動に対する対策もしっかりされているのでしょうか。
この試乗エリアでは60km〜70kmほどが平均的な速度なんですが、この領域での反応が実に良かったというのがこのネイキッドNAエンジンの感想です。
ターボのような加速フィーリングは感じられないものの粘りのある加速感には日頃の使用状況では間違いなく活躍をしてくれるものを感じます。
癖もなく実に扱いやすいエンジンを搭載したクルマではないでしょうか。 |
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高速道路では・・・ ]
高速に入ってからの印象は 加速の感じからもターボ車ではないことは 多分、どなたが運転されても分かると思うのですが、NAエンジンにしては加速フィーリングのいい、スバルのクルマに例えるとマイルドチャージが搭載されているみたいで、ターボでもなければNAでもない・・・
そんな感じが高速に入ってからの私の印象でした。
料金所から加速車線、走行車線へと加速をしていきましたが実に優しい加速とでも表現したらいいのでしょうか気が付けば80km/hから100km/hに到達していました。
その間のエンジン音を聞いても気になるような音もなく、車内においても実に静かで余裕すら感じられるものでした。
高速に入る前の郊外地での走行で、どの速度域からでも実にスムーズに加速をしてくれるトルク感のあるエンジンでしたので、高速域では
やや劣る設定になっているのではと考えていたのですが、NAエンジンとすれば期待を裏切る頑張りを発揮したのではないでしょうか。
100km/hで巡航時においても振動やハンドルの振れなどもまったく感じられず、またエンジン音や走行ノイズなども気になるようなものもなく、軽くハンドルから手を離してみても不安を感じることもなく安定した直進性をみせてくれました。
100km/hを超えて110km/hあたりからでもキックダウンに素早く反応して、おまけにそこからの十分な加速もありました。120km/hを超えるとさすがにターボ車のような加速フィーリングはありませんでしたが、それでも
メーター読みでは 125km/h〜130km/hまでは加速していきましたね・・・^^;
ネイキッドのNAエンジンではこのあたりが最高速でしょうね。 |
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アップダウン、連続するコーナー・・・ ]
右へ左へとくねった山間の道路でもコーナーの出口からアクセルを踏み込んでやると素早く反応、上りが続くコーナーでも同じく素早く反応、よくあるエンジン音だけが大きくなって思うような加速をしないということもなく、十分なトルクを感じながらの加速でこの登り坂もクリアしてくれたのにはNAエンジンでのネイキッドでは正直意外でした。
繰り返しになりますが、ターボエンジンまではいきませんが、ただのNAエンジンとは思えない実にレスポンスのいいエンジンですね。この違いは間違いなく搭載されるTOPAZエンジンの基本性能の高さでツインカムDVVTエンジンならではの結果なのでしょうね!
ただ、ターボでないことは事実ですので、この登り坂の連続だと 0→20km/hではやや物足りなさを感じるのは事実御座いますが、そこからの加速で挽回できるのがこのエンジンの良い所なんでしょう。今回の試乗でもいろいろな状況を走行しましたがこのネイキッドのエンジンは中速域をかなり重視したセッティングになっているのでしょうか、実用範囲でのレスポンスにはいいものを感じました。そのようなことからもNAエンジンとしては十分すぎる内容だと思うのですが足回りは
もう少し考える余地もあるのではと思います。・・・と言っても、この状況を考えてのことで冷静に考えればネイキッドは山の中を走り回るようには考えられてもいなかったでしょうからこれでいいのでしょうがね・・・(笑)
欲張った考えですが、NAエンジンにしてもこれだけのポテンシャルを持っているので、もう少し硬めの足回りのセッティングであれば、また違った楽しみ方が出来るクルマにも変身するのではないでしょうか。ハンドリングも実に素直で思った方向にクルマを進めてくれるし、扱いやすいクルマですからね。
次の機会にはターボエンジンを搭載したネイキットでここを試乗してみたいと思います。 |
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